小児もやもや病

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TARGET DISEASE

小児もやもや病

概要

もやもや病は別名ウィリス動脈輪閉塞症とも呼ばれ、両側の内頸動脈が頭の中においてその終末部で前大脳動脈と中大脳動脈という2本の血管に分かれる部分における狭窄とその付近から発達する異常血管網という血管形態の特長により定義される疾患です。
詳細は、当科ホームページ内の対象疾患「もやもや病」をご覧ください。

https://www.neurosurgery.med.keio.ac.jp/disease/angiopathy/06.html

その中でも、小児のもやもや病は、非常にデリケートな周術期管理を要します。成人と異なり、痛みや寂しさによって激しく泣くことが虚血発作を誘発することにもなります。当院では小児科の先生方と協力し、周術期にどのようにもやもや病の脳にストレスを与えずに 過ごしていただくことができるか、最大限考慮しながら治療、管理を行っています。

治療法

  • 小児もやもや病の根治的な治療は手術になります。
  • 間接血行再建術
  • 直接血行再建術
  • 両者を組み合わせて同時に行う場合

の3パターンです。
年齢、虚血部位や範囲、進行のスピード等を総合的に考慮し、治療法を決定します。

  • 以下小児で行われることが多い
  • 間接血行再建術について述べます。
  • (直接血行再建術は、成人と同じになります。その場合は)
  • (間接血行再建術と組み合わせて同時に行う場合が多いです。)

間接血行再建術

  • 全身麻酔で、主に脳を包む膜である硬膜に、頭部の皮膚や皮下組織を、浅側頭動脈をつけたまま縫い合わせ、血流豊富な組織として脳の表面に接触させて、新たに血管ができて自然に交通する環境を整える手術です。
  • この方法はEDAS(イーダス:Encephalo-duro-arterio-synangiosis)と呼ばれています。
  • 接触させる組織として側頭筋を利用する方法もあります。
  • 直接血行再建術を行った症例でも、広い範囲の血行再建を行う場合には、この方法を組み合わせて行う場合があります。
  • 新しく血管のネットワークができるまで、数週間から数ヶ月かかります。
  • 主に小児で適応になる手術方法で、成人での効果は一般的に乏しいと言われています。

直接であれ間接であれ、良好な血行再建ができれば症状は1年前後で軽快してきますが、もう既に脳梗塞や脳出血など、脳の病変ができあがってしまっている場合には、症状の進行は予防できるものの、すでに完成してしまった症状が改善する可能性はありません。

(KOMPASより引用)

慶應脳外科としての取り組み

症状の進行が早い場合は血流の評価を行い、早急に治療を行います。
術後は小児ICUにて、虚血発作を起こさないよう厳格に管理し、良好な成績を上げています。

また小児もやもや病の症状ですが、手足の一過性の麻痺や脱力に加え、頭痛も小児もやもや病の症状の可能性があります。原因不明の頭痛を頻繁に認める場合は、MRI,MRA検査でもやもや病の有無をチェックすることをお勧めいたします。

小児もやもや病の脳神経外科 担当医師は

三輪 点
外来:毎週木曜日 午前(脳外科外来)、第2,4金曜日 午前(小児科外来) です。
*成人のもやもや病は高橋里史先生が担当します。

脳神経外科外来の予約方法

外来予約窓口:(電話)03-3353-1257にお電話ください。
*外来予約窓口 受付時間:月~金曜日 8:30~19:00(土曜日は17:00までの受付となります)

慶應義塾大学病院のホームページ内の「初めて受診する方」(http://www.hosp.keio.ac.jp/annai/raiin/syoshin/)もご参照ください。

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