森本医師メッセージ

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専攻医メッセージ

森本医師メッセージ

所属:済生会中央病院
卒業年度:2011年
出身大学:獨協医科大学

最終的に脳神経外科を選んだきっかけは手術の神秘的な魅力

研修医のころは循環器内科を目指しており、脳神経外科は選択肢の1つとして考えていた程度でした。2年目で回った脳神経外科で手術に入り、術野の美しさに感動し、また意識障害の患者さんが改善していく姿をみて、一気に脳神経外科の魅力に引き込まれたのを覚えています。卒後10年たった今でも1度見ただけではわからない手術の奥深さ、術前にシュミレーションし、術野がどう見えるのか、同じ手術でも1例1例異なる術野、開頭・覚醒下手術・内視鏡・血管内治療・機能外科などの専門性の獲得と、何年目になっても日々感動して、生涯学ぶことの多い、面白い診療科です。

他大学出身者の入局希望の先生方は『慶應』というname valueを気にする必要はありません

私は研修病院が慶應の関連病院であったことがきっかけで、慶應脳神経外科に入局することになりました。当初は『慶應』という場所に壁を感じ、馴染めないのではないかと不安もありましたが、入局してみると、全くそんなことはありません。実際、慶應出身だけでなく、他大学出身の先生も多くいますし、全体として優しく、臨床・研究ともに教育的で雰囲気のよい医局です。他大学であることに少し抵抗を感じている先生方は、一度見学に来ていただき、雰囲気を感じていただきたいです。
入局後の1,2年目は関連病院、3,4年目は大学病院での勤務です。この4年間で脳外科の基本的な管理や手術手技を経験する成長期間になります。5年目以降は、専門医試験の受験と合わせ、個々人の希望で進路を決定します。私は脳腫瘍の免疫機構とワクチン療法についての研究を行っています。3年の研究期間を経て、現在は関連病院で勤務してますが、週1日は研究を継続して行っています。研究期間で、臨床研究に参加いただく多くの患者様と接し、大学という場所で臨床試験や治験を行うことの重要性を実感しました。と同時に、複雑な試験運用が円滑に行われていない現状も痛感したため、臨床研究に関する資格を取得し、より当科での臨床研究が活発化し、難治性の疾患の患者さんに、よりよい治療法が提供できるよう尽力したいと思っています。

育児と仕事の両立を検討している女性医師のみなさんへ

私は入局1年後に出産し、半年の産休を経て、仕事復帰しました。保育園のお迎えのために手術を途中で抜けたり、子供の風邪や怪我もいつ起こるかわからない緊急対応のため、仕事を急に休むことになったり、仕事と育児の両立がうまく出来ず、悩むことも多かったですし、今現在でも悩むことは多々あります。前例が少なく、自分が働いていく道筋を自分で考える必要がありましたが、働き方についての意見を可能な限り聞いてもらえたことに、とても感謝していますし、たくさんの先生方にサポートいただいています。
脳神経外科医になったことを悩む時期もありましたが、自分の人生を最大限楽しむためには、好きなことを追及することだと思います。もし、「女性だから」という理由で脳神経外科を選択肢から外している先生方がいたら、脳神経外科という仕事が好きであれば、多少の大変さも忙しさも乗り切れます。好きなことであれば時間はいくらでも作れます。関連病院で勤務していると、予定手術よりも、外傷・くも膜下出血・脳出血・血栓回収などの緊急手術が多いですが、その手術で救われる、改善してリハビリを頑張っている患者様をたくさん見ていくことで、脳外科医としてのやりがいを感じられます。確かに出産・育児のために、他の同年代の医師より遅れを取ってしまうこともあるかと思いますが、人生における大切な数年間です。そして、当科は育児と仕事の両立をする女性脳神経外科医のキャリアプランを一緒になって考えてくれる医局です。私自身はまだ脳外科医として未熟ですが、より一層の経験を重ね、母と脳外科医を両立するロールモデルの一人となれるように、日々努力していきます。脳外科医を目指す皆さんと一緒に働くことが出来る日を心待ちにしています。

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